潔癖症なのに汚部屋な男のお片づけ物語

ろくに生きていないのに再生物語とは書けない。とりあえず一度でも、生きろ。

やけネカフェの日

f:id:takehuhito:20190913132729j:plain

 

仕事が、アルバイトの話が、ぱったり来なくなった。

日頃から、いいかげん極まる会社ではあるが、もうはや10年前後

ここに縋って生き延びてきたようなものだ。

金融から借金を続け、返しては借りて、また返してはまた借りて を

繰り返し、家財も売るか売らないか、というギリギリのところで

やってきたのだが、どうもいよいよこことも縁の切れ目のようである。

この秋、いろいろと考えてやっていかねばならぬ感があるが

とりあえず、週に一度のネットカフェ である。

ちなみに、上の画像は漫画喫茶ではない 笑

たぶん、図書館かどこかにいる、幼女エマノンだな。

 

いつも利用する街のネットカフェは、たった5席のいいオープンシートがある。

一席一席、一応の区切りがあってプライベート空間になっているのだ。

もちろん、完全個室のブース席よりずっと安いので、人気がある

(3時間パックで、オープン約600円 ブース約1000円と大きく開きがある)

これが、その日のいつ頃来れば空いているのか、というのがないので、

いつも賭けのようなものだ。金のない時にブースしかないと、3時間は諦めて

1時間で出なければならないと思う時もある。

 

さて、今日は幸いにもちょっと待ったら、オープンに座る事ができた。

もうね、こうなったらとことん、読みますよ。

この日発売の、週刊ヤングジャンプは、いつも2冊常備されてるのだけど

やはり一番人気というくらいの雑誌なので、いずれも借りられてる事が多い。

まあ3時間もあれば、待っていれば一冊は必ず空くから。

その間、『別冊少年マガジン』とか、現在読んでいる途中の

『キャンディ&シガレッツ』4~5巻を持ってきて、読む。

 

『別マガ』では『(飛ぶ魔女)』を読んでるのだが、これは隔月連載で、今月はない。

代わりに今月は、『チャンドラハース』という新連載が気になった。

『キャンディ・・』は現行の5巻まで、一応読み終えたが、やはり面白かった。

けれど、主人公たちが捕まって砂漠に・・・の件は、もう少しマシな展開が

なかったのかね?と少々疑問ではあった。

 

さて、実はその前に一冊空いたヤンジャンを手にとっていた。

今週は『ゴールデン・・』『かぐや様』『ポチごっこ』そして久々『シャドーハウス』。

『かぐや様』は主役級のエピソードを離れて、好きな男を親友に取られたまま

クリスマスを迎える苦しみのあまり、悟りを開こうとインドまで行ってしまう(爆)

女の子の話。これ、くだらなかったのだけど・・・古傷がうずいたね。

実はこの俺も、なんと昔同じような事をしたんだよ 爆死

クリスマスは通り越して年明けにね、レンタカーで軽トラックを借りて、

東京から東北めがけて、高速道をひた走ったのだよね 笑

そいでもって、うっかりスタッドレスでもなくチェーンもなくで、

岩手県に到達した時点で、凍結路面を大スピン!!!

幸い、一般道で、他のクルマが走ってなかったから助かったが

(ウソみたいな話だが、本当にこの時は幸運だったと思う・・・

恋愛面では決して幸運はなかったけれど)

 

まあ、いいや、そんな過去は。黒歴史以外のなにものでもない。

(いや、マンガにしたら『かぐや様』以上に面白いかもしれなかったり?)

 

『ゴールデン・・』は、前回まさかの二人逃走、よっしゃあ!な展開と思ったが

いや、やっぱりな、な感じで追われ追われて、すでにボロボロに

ついさっきまで長き旅の仲間だった男たちともたちまち撃ちあい、殴りあい

いやあ、本当に、このマンガはハードだ。情も厚いが、ハードだ。

手塚治虫の戦争マンガにあるような、昨日の友は今日の敵の殺し合い・・・

 

と思うも、しかし、どうもただの裏切りあいではないようだ。

裏切られ、逃げられたはずの月島軍曹と鯉登少尉が、どうもおかしい。

従来ならば、冷酷に標的を追いかけ、鶴見中尉にあくまで忠実に

事を貫徹していただろうに、もはや、何かが二人の中で変わってしまったのだ。

当初は世話のかかるボンボンのお守にしょうがねえなあ、という感じだった

月島も、今では同じように鶴見に欺かれた事を知る鯉登に不本意ながら

共感してしまい、以前では考えられなかったほどの絆が二人の間にはある。

 

考えてみれば、杉元・アシリパとの「昨日の友は、今日の敵」状態が、

こうして早い時期に来てくれた方が、いいのである。この方が、あとあとの

展開が好転する可能性が高いから。むしろ、後々になって反目状態に

なる方が絶望的で、おそろしいのである。

 

それにしても、アシリパの決断・・・一体、彼女は、どうしたいのだろう。

『ゴールデン・・』は、今まで小説でも、映画でも描き出せなかった

「広く受け入れられるアイヌの物語」を実現させた、既に偉大な作品だけども

アイヌの主人公を、政治的な立場へ導くか、つまり作品を社会的テーマへ

展開させるかという問題が、早くから目前に迫っていたと思われる。

 

アイヌの独立」「北海道の独立」を前面に出していく事は、はっきりいえば

マンガにして現代の日本社会への提言であり、挑戦とも受け取られる可能性

もある、という事だ。それは、今まで何年にも渡り広くファンを獲得し

愛されてきた、アシリパというキャラクターに対する、複雑な感情や戸惑いを

多くの人々に抱かせる事になるかも知れない。

けれども、それこそがおそらく北海道人・野田サトルの望むところなのだ。

このようなキャラクターは、後にも先にもおそらく他の誰にも生み出せない。

だから、彼女に託せる役割は、他ならぬおのれがいま投入しておかねばならない。

まさに北海道の真の姿をさらけ出す、中央をも揺るがす地方からの叫び それが

ゴールデンカムイ』なのだ。